発酵よもぎFermented mugwort
成分の解説
基本情報
よもぎはキク科の多年草で、日本中のいたるところに自生しており、日当たりさえ良ければどんな荒地でも生育する非常に生命力の強い植物です。春先に摘んだ新芽は、草餅やおひたし、天ぷらなど食用にされます。葉を乾燥して裏側の綿毛を採取したものは、灸に使うもぐさとして利用されます。乾燥した若い葉を煎じて飲むと、健胃、腹痛、下痢、貧血、冷え性などに効果があることが知られており、またアイヌの人々は風邪や肺炎の際に、よもぎを煮る際の蒸気を吸引して治していました。
発酵よもぎとは
発酵よもぎは、乾燥したよもぎの葉を酵素で発酵させたもので、発酵によってよもぎの葉に含まれるクロロゲン酸類が分解され、カフェ酸に変化しています。カフェ酸は主にコーヒー豆に含まれているポリフェノールの一種で、コーヒーの香りや色の元になっている成分です。カフェ酸にはリラックス効果の他に、抗アレルギー作用やガン抑制効果などが認められています。
含有成分
よもぎには各種ビタミン類(ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC等)、食物繊維、クロロフィル(葉緑素)が豊富に含まれています。その他にミネラル類(カルシウム、鉄等)やタンニン、よもぎ独特の香り成分であるシネオールが含まれています。また、発酵よもぎ特有の成分としてカフェ酸が含まれています。
期待される効果
抗アレルギー作用
発酵よもぎに含まれるカフェ酸には、花粉症などによる目や鼻のアレルギー症状を軽減する効果が期待されます。
むくみ改善効果
発酵よもぎには、ホルモン調整作用や血液の循環を良くする働きがあるので、むくみを改善する効果が期待されます。
肥満抑制効果
食物繊維には腸の蠕動運動を促進して宿便を排出する働きがあり、またクロロフィルには血中コレステロール値の低下を促す働きがあるので、肥満抑制の効果が期待されます。また、クロロフィルの構成成分の一つである有機ゲルマニウムには、血液の循環を助け、酸素を体中に行き渡らせる働きがあるので、新陳代謝の促進による肥満抑制効果が期待されます。
コレステロール低下作用
クロロフィルには、悪玉コレステロールを排除し、血中コレステロール値の低下を促す働きがあるので、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの予防に繋がります。
ガン予防効果
クロロフィルには、強力な抗酸化作用で活性酸素を取り除く働きがあり、ガン細胞発生の要因である染色体異常の発症を防ぐ効果が期待されます。
デトックス効果
クロロフィルには、小腸鞭毛の奥に蓄積した有害物質(ダイオキシン、残留農薬、有害金属(カドミウム、鉛等))を取り除く働きがあります。食物繊維には、宿便(毒素)の排出を促進する働きがあります。
胃腸を強化する効果
クロロフィルには、胃腸の粘膜の傷やただれを改善する働きがあります。クロロフィルとタンニンには、胃腸内の有害物質を体外に排泄する働きがあります。
下痢の改善効果
タンニンには解毒作用があり、また腸粘膜のたんぱく質と結合して皮膜を作り、これにより炎症を起こした粘膜への刺激を和らげるため、下痢の症状の改善が期待されます。
貧血予防・改善効果
貧血の主な原因は鉄分不足ですが、よもぎには鉄分が多く含まれているので、貧血の予防と改善が期待されます。また、クロロフィルの構成成分の一つである有機ゲルマニウムには、血液の循環を助け、酸素を体中に行き渡らせる働きがあるので、貧血の予防と改善が期待されます。
口臭・体臭改善効果
クロロフィルには、口臭の元となる口内細菌の増殖を抑制する効果が期待されます。食物繊維は口臭や体臭の元となる宿便を排出する働きがあります。口臭や体臭の元となる臭い物質は腸から血液に吸収され、肺や皮膚から排出されますが、よもぎにはその臭い物質を浄化する効果が期待されます。
リラックス効果
よもぎの香り成分であるシネオールと、発酵よもぎ特有の成分であるカフェ酸には、気持ちを落ち着かせてリラックスさせる働きがあります。
<参考記事>
- 知っとうや2「生薬と漢方薬」
https://ameblo.jp/calseed/entry-12267265796.html