乳酸菌Lactic acid bacteria

成分の解説

基本情報

乳酸菌は、糖類を分解して乳酸を生成する細菌の総称で、ヨーグルトやチーズ、漬物などの発酵食品に多く含まれています。乳酸菌は人間の腸内にも善玉菌として存在しており、腸内環境を正常に保つ役割をしています。

有胞子性乳酸菌について

有胞子性乳酸菌と呼ばれるものは、胞子を形成する乳酸菌のこといいます。一般的な乳酸菌は熱や酸に弱く、摂取しても腸に到達するまでに胃酸や胆汁などで大部分が死滅してしまいます。有胞子性乳酸菌は、熱と酸に強い胞子をもっているので、胞子が胃酸などで死滅せずに生きたまま腸に届き、腸内の適度な温度と水分で発芽し増殖します。有胞子乳酸菌は乳酸を生成する能力が高く、また腸内に留まる力も強い(一週間程腸内に定着し、その後排泄される)ので、一般的な乳酸菌を摂取するよりも高い効果が得られます。

期待される効果

腸内環境調整効果

腸内には100種類以上、100兆個以上の細菌が常在細菌としてすみついており、善玉菌(乳酸菌、ビフィズス菌等)と悪玉菌(ウェルシュ菌、ブドウ球菌等)が常に勢力範囲を争っています。健康な人の腸内では、善玉菌が優勢になっており、善玉菌が糖類から生成する乳酸などの有機酸によって腸内を弱酸性に保ち、酸性に弱い悪玉菌の活動を抑制しています。逆に食生活の乱れやストレスなどによって悪玉菌が優勢になると腸内での腐敗が進むことによって、アンモニア、フェノール、インドール等の有害物質が増え、腸管から吸収されることによって各器官に悪影響を及ぼし、老化や生活習慣病の原因に繋がります。
善玉菌である乳酸菌は、乳酸を生成することによって腸内を弱酸性に保つことにより、悪玉菌の増殖と有害物質の生成を抑制します。

腸の蠕動運動(排便)促進効果

乳酸菌が乳酸を生成し、腸内が弱酸性になることによって、腸の蠕動運動も促進されるので、有害物質を速やかに便として排出しやすくなります。